TOPPANは、研究機関やスポーツ用品メーカーなどへ提供してきた「スポーツ動作のお手本動作によるループ型動作トレーニングシステム」を活用して、中学校などの部活動を対象にバスケットボール/野球をはじめとする部活種目のトレーニングメニューや、年齢に合わせた基礎トレーニングメニューなどを搭載した「Loop Training System for部活」の試験提供を10月30日に開始した。試験提供の対象は全国の中学校や部活支援事業者などで、税込のトライアル価格は、1台あたり年間15万円。
同システムは、近年の学校現場における、教員の働き方改革の推進などを背景として開発された。ベースとなった「スポーツ動作のお手本動作によるループ型動作トレーニングシステム」は、日本体育大学と共同で開発されたもので、アスリートの動作解析データと運動者の動作の違いを分析することによって、改善点を検証できる。これにより、部活動現場での指導者の経験値不足を補いつつ、生徒自身が自発的に効率的なトレーニングメニューに取り組むことができ、指導者不足と負荷を低減できる。
今回、試験提供が開始された「Loop Training System for部活」では、森永製菓が運営するアスリート向けトレーニング施設「森永製菓inトレーニングラボ」が、成長期である中学生などに合わせたトレーニングメニューを監修している。ウェイトなどの器具を使わずに、自重を利用したメニューを実施することで怪我のリスクを抑えつつ、最適なトレーニングを可能にしている。また、ウォームアップからクールダウンまでの部活動で重要な基礎体力向上を図るメニューはもちろん、平日、休日、雨の日など部活動におけるさまざまなシチュエーション別のメニューを通じて、生徒自身による主体的な部活動を実現する。
中学校の部活で行われている競技のうち、バスケットボール、陸上競技(中・長距離)、野球、硬式テニス、ゴルフ、バレエの6種目に対応しており、今後はサッカーや卓球など14種目以上への対応を予定している。
導入にあたって、複雑な計測機器やパソコンなどは必要なく、タブレット端末1台で利用できる。
さらに、利用者のリアルタイムセンシングによる基礎トレーニングの動作を、以前に撮影した動作と比較できる。自身の動作を客観的に把握することによって、反復練習の効果を高められるとともに、成長を実感できるのでモチベーションの向上につなげられる。
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