カタリバ、茨城県とヤングケアラー支援のための連携協定を締結

　カタリバは、茨城県とヤングケアラーおよびその家庭へのオンライン支援を行うための連携協定を、10月27日に締結したことを発表した。

　茨城県は、ヤングケアラーの問題を世代を超えた社会問題として捉えており、ヤングケアラーをはじめとする多様なケアラーを社会全体で支えていくことを目的として、2021年12月に「ケアラー・ヤングケアラーを支援し、共に生きやすい社会を実現するための条例」を制定している。

　カタリバは、これまで茨城県と、おもにオンラインでの伴走型支援を行っており、今回締結された連携協定を通じて、茨城県内の市町村教育委員会や学校、支援機関の協力を得て、当事者と近い立場にある大人が支援を必要としている家庭を発見できるように協働し、より多くのヤングケアラーとその家庭に支援を届けていくことを目指す。

　同協定に基づく、具体的な取り組み内容は以下の通り。

1. 茨城県内の各市町村教育委員会や学校、支援機関などの協力のもと、本プログラムへの参加希望者募集に関する周知・広報
2. プログラムを提供する家庭の選定
3. メンターの派遣などによるヤングケアラー家庭の支援
4. ヤングケアラー家庭の効果的な支援方法などの研究開発を目的として、本プログラムにおいて取得した各種データの分析
5. 対象家庭の支援に関わる関係機関との情報共有・連携・協力

　そのほか、同取り組みを円滑に実施すべく、実施時期、実施方法、その他の具体的な事項については、双方が協議して定めていくとしている。

　カタリバは、2021年12月に「キッカケプログラム forヤングケアラー」プログラムを開始し、ヤングケアラーとその家族向けのオンライン伴走型支援に取り組んできた。家庭を丸ごと支援していくために、子どもと保護者双方へのオンライン定期面談を行うとともに、専門家によるオンライン相談窓口の設置、ヤングケアラー同士がお互いに語り合ったり相談しあったりする「ピアサポート」の場の企画などを行っている。