パーソルキャリアは、全国の小学校・中学校に対し、キャリア教育の講師派遣授業(出前授業)「“はたらく”を考えるワークショップ」を無償提供している。今回、同ワークショップのアウトカム評価を促進するための独自ルーブリック「“はたらく”を考えるワークショップ専用ルーブリック ‐小学生版‐」を、「ルーブリックの使い方ガイドブック」とともに公式サイトで11月15日に公開した。
「アウトカム評価」では、活動を通じて子どもたちの意欲や態度、能力がどのように変化したか、学習意欲の向上や進路目標の決定に結びついたか、などを評価する。
「ルーブリック」は、学習の到達目標を複数の評価項目に分けて、それぞれの達成度を段階的に示した評価指標を意味している。これは教員と児童生徒がワークショップの目標を共有して、学習目標を明確にするために役立つツールでもあり、目標を明確にすることによって、児童・生徒は自己評価を通じて学びの進捗や目標達成度を確認できる。教員は、指導・支援と評価を一体化して進められるようになる。
今回公開されたルーブリックは、小学4年生〜6年生での使用を想定する。制作にあたっては小学5年生を水準として、4年生または6年生でも共通で使えるよう設計された。「動機づけプログラム」(1Dayスタンダード)や「おとなインタビュー」(3Daysカスタマイズ)といった、パーソルキャリアが小学校向けに提供しているワークショップの、すべての授業にて活用が可能となっている。
具体的な使い方としては、まず、授業の冒頭でルーブリックに基づいて児童が自らの目標を設定。授業後、自身の達成度を評価する。このプロセスを通じて、学びを振り返るとともに、キャリア意識の向上と行動変容を実感できる。ルーブリックによる、「S(優秀)」「A(達成)」「B(改善が必要)」「C(方向性の修正が必要)」の4段階での評価によって、児童が目標に向けてどのように進んでいるかの具体的な把握が可能になる。
さらに、得られた結果を普段の教育活動記録やそれらの振り返り記述などを踏まえて分析することで、児童一人ひとりや学級全体への指導・サポートの改善に役立てられるほか、授業後のキャリア意識や行動変化の測定を通じて、キャリア教育の効果を長期的な視点から捉えて評価できる。
あわせて公開された「ルーブリックの使い方ガイドブック」では、ルーブリックの具体的な使用方法や導入のメリット、効果的な活用方法を詳しく解説する。教育機関の関係者はもちろん、キャリア教育に関心のある人にとっても参考になる内容となっている。
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