奈良市は、平成28年度から取り組んできた、市立小・中学校における電話やメールを活用したいじめ問題の相談体制をさらに強化するために、対応時間を延長するとともに、市立の小学校としては全国初となる、SNS相談アプリ「STOPit(ストップイット)」を導入する。
「STOPit」の導入対象は、市立中学校21校(約8000名)および市立小学校43校の5、6年生(約5500名)で、「STOPit」を提供しているストップイットジャパンが作成した啓発ポスターやチラシを配布するほか、中学校の生徒が平成29年度の「ストップいじめ なら子どもサミット」や「奈良市子ども会議」を受けて図案を考案したポスターやカードを、市の教育委員会が作成・配布を行う。
さらに、ストップイットジャパンより各学校へ研修講師を派遣し、9月7日から全児童生徒を対象に学年ごとの「いじめの脱傍観者授業」の実施、および児童・生徒自身による「STOPit」アプリのダウンロード、「STOPit」による24時間体制での相談電話との連携(緊急時や時間外はワンタッチで相談電話への接続が可能)を実施する。
これらの取り組みによって、以下のような効果が期待される。
- いじめの早期発見につなげることができる
- 子どもからのさまざまな相談(学習・進路、友人関係、家庭の問題、ネットトラブル、性の悩み、LGBT、自殺願望等)に対応できる
- 子どものコミュニケーションツールの変化に対応しているため、今後相談件数の増加が期待できる
- 学校と教育委員会が協力して、いじめの解決に向けて取り組むことができる
- 子どもたちの中での認知が高まることで、いじめの抑止効果が望める
- 自殺をほのめかすような投稿に対して、学校と学年が紐づけられているため、対応しやすい
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