本稿はリクルートテクノロジーズのブログに掲載された内容を再編集の上、転載したものです。
GoogleやMicrosoft、主要ハードウェアメーカーも教育業界に注力
GoogleやMicrosoftが近年教育分野に注力しているのを、皆さんはご存じでしょうか? 会場内では、Google、Microsoft、Adobe、HPといったグローバル展開している大手IT企業のブースがひときわ目立っていました。いくつかご紹介しましょう。
Googleの教育機関向けソリューションを紹介するブースでは、教育機関への導入が拡大しているノートパソコン「Chromebook」と、連携可能な各種サードベンダーのハードウェア、ソフトウェアの紹介がされており、あわせてGoogleドキュメントとスマートホワイトボードの連携ソリューションなども展示されていました。
Googleは生徒、教員、学校、保護者を支援するツール群を取り揃えており、既に全世界で1億人以上が利用しているのだそうです。Googleは教員の方々を中心にソフトウェアをレクチャーする機会を設けた上で、その後はオンラインチュートリアルなどで自主的に学んだ上、利用してもらっているとのこと。また、コンピュータサイエンスの学習をサポートするための教材も無償提供しているのが印象的でした。
Adobe
クリエイティブソフトウェアを展開するAdobeは、教員が授業で利用する動画や動画付き教材を、簡単に編集するためのツール提供や支援を行っています。会場では、実際に専門学校で生徒に教えている教員がブースに立ち、普段どのように動画を編集しているのかなどを説明してくれました。また、生徒もAdobeのツールを活用してクリエイティブ制作をしているとのことです。
彼らが主に利用しているのは、「Adobe Premiere Rush」と「Adobe Spark」。「Premiere Pro」は操作をマスターするのに時間がかかりますが、Premiere Rushは簡単に使用できるので、教員でも学生でも、直感的に操作して動画の編集をすることが可能です。Sparkに関しては、動画を組み込んだプレゼンテーション資料を作る際などに、同じく簡単な操作でリッチなクリエイティブを実現できます。テンプレートも豊富に用意されているので、デザインに悩む必要もないということでした。アイデアとコンテンツさえ手元にあれば、簡単に動画付き教材の作成ができるのが特長で、ブースではこれらのツールの使い方を学ぶ教員向けのハンズオンも行われていました。
HP(Hewlett Packard)
パソコン、サーバーなどを展開するHPは、STEAM、VR、マインクラフトなど、子どもたちが興味を持ちながら学習できるデジタル教材を紹介していました。コンテンツはHPのパートナー企業が開発し、同社の端末を通じて提供しています。HPの2階建てバスでイギリス中の学校を回り、製品のレクチャーや体験の機会を提供しているのだそうです。こうしたHPの戦略は、学生時代からHPのハードウェアやソリューションを利用して慣れ親しんでもらい、HPの認知度を教育現場に広めたい、学生たちが大人になってからもHPの製品を使ってほしいというブランディングの側面もあるようです。
また、会場内で展開していたVEX RoboticsのSTEM教材によるコーディング、ロボット、IoTを学ぶデモ実演では、ブロックでできたビーグルをGUIベースのプログラミングで制御し、取り付けられたセンサーを活用してラインに沿って走らせたり、障害物を避けたりしたりしていました。難易度はプログラミング教材と同じくらいで、それらを使える子どもであれば問題なく扱えるでしょう。キットの価格は200ポンド程度で、コーディングソフトは無償で提供され、既に世界中で数百個のキットを販売しているそうです。