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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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EdTechZineオンラインセミナー

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塾におけるEdTechツール活用事例

初めてのオンライン授業、どうする? 実践中の塾に訊いた課題と心構え

 コロナウイルス感染拡大の防止のため、4月からは多くの塾が休業を余儀なくされました。学校の臨時休校も相まって、パソコンやタブレットなどで受講できる「オンライン授業」が注目を浴びてきましたが、実際に導入するとなると環境整備や保護者の理解、指導者のスキルなど、課題は多くあります。そんな中、生徒たちの学びの支援を続けるべく、試行錯誤しながらもオンライン授業に対応した兵庫県宝塚市の塾、個別教育フォレスト 代表の安多秀司さんに、実践における課題や改善のプロセスなど、お話を伺いました。

子どもたちの安全を考え、オンライン授業実施を決定

個別教育フォレスト 代表 安多秀司さん
個別教育フォレスト 代表 安多秀司さん

――今回のコロナウイルス感染拡大をうけて、どんな対応をされたのでしょうか。

安多秀司さん(以下、安多さん):4月に入り、兵庫県でも緊急事態宣言が出ると考え、オンライン授業への完全移行を考えていました。4月6日の時点で、翌日に出る見込みとなったので、6日の時点で「4月13日(月)からオンライン指導に切り替えます」と告知を行いました。

 7日~12日の間、寝る間も惜しんでオンライン授業の準備を行う期間になりました。自塾は、現在完全オンライン移行にしています。中途半端に、通塾かオンラインかを選択してもらうと保護者の方が迷ったりご家庭による差を気にしてしまうであろうことも考慮し、完全オンラインという形式をとりました。

 またそれと並行して、休校中の生徒たちに生活のリズムを取り戻してもらうために、学校を模した時間割で進めるオンライン授業サービス「フォレストスクール」も行っています。

フォレストスクールの様子
フォレストスクールの様子

――塾利用の希望アンケートをWeb上で行ったとのことですが、その経緯はどのようなものだったのでしょうか。

安多さん:「完全オンライン化します」と告知することで、受講を見合わせたいというご家庭が出てくると思っていました。また、(対面の)個別指導が受けたくて通っている生徒に対して、「全員オンライン授業を受けてください」と言うのは一方的な対応だと思いました。こちらがシステムを変えるわけですから、選択権は保護者生徒側にあるという判断です。

 ですので、既に導入していた塾の業務管理アプリ「Comiru」のアンケート機能を使い、「オンライン授業を受ける・見送る」「フォレストスクールを受講する・しない」を選んでいただきました。一軒一軒電話などで聞くより、すぐに回答がわかるので、業務効率がとても良かったです。結果的に、全生徒の約9割の生徒がオンライン授業を受講することになりました。

iPadを貸し出し、生徒の受講環境も支援

――生徒にはiPadの貸し出しなどの対応を行ったのですね。実際の授業実施までにはどういった準備を行ってきたのでしょうか。講師の方にも準備が必要かと思うのですが。

安多さん:自塾は先生1人対生徒2人で、75分間1コマがベースです。ただ、講師も生徒もオンライン指導に慣れてもらうために、スタートした4月13日の週は1対1で55分間1コマという形をとりました。

 その翌週から、対面と同様の1対2、75分間の通常の形に戻しています。4月13日の週は、講師には教室でオンライン授業をやってもらい、ツールの使い方等を共有しました。

 iPad自体は、コロナ禍以前から、高校3年生・中学校3年生(受験生)全員に貸し出していました。「同じものを渡した方が運営は絶対楽になる!」という判断から、非受験生・講師・教室用の40台ほどを追加で購入しました。

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先生も生徒も初めてのオンライン。背伸びせず、アイデアを共有して改善していく

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この記事の著者

岡田 果子(編集部)(オカダカコ)

2017年7月よりEdTechZine編集部所属。慶応義塾大学文学部英米文学専攻卒。前職は書籍編集で、趣味・実用書を中心にスポーツや医療関連の書籍を多く担当した。最近は英語学習のアプリやオンライン講座に興味がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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