旺文社は、全国の国公私立高等学校5008校を対象に実施した、ICT機器・サービスの導入状況および活用の実態に関するアンケート調査の結果を、2月6日に発表した。同調査は、2023年12月上旬～2024年1月上旬の期間に行われ、751校から回答を得ている。
調査対象の高等学校に、ICT機器の導入・使用状況を尋ねたところ（複数回答）、「生徒用のPC端末（タブレット型）」（71.2％）が「生徒用のPC端末（デスクトップ型）」（34.6％）、「生徒用のPC端末（ノート型）」（38.1％）の2倍近くを占めており、2023年度の調査結果と同様の傾向となった。
生徒用モバイルICT端末を導入している学校に、配備状況を尋ねた質問では、「生徒1人に1台配備」が84.9％に達し、このまま主流になっていくとみられる。
校内ネットワーク環境の整備状況としては、「校内のどこでも無線でのネットワークを使用できる」（47.1％）がもっとも多く、「校内の通常教室で無線でのネットワークを使用できる」（36.8％）がそれに続き、2023年度までの傾向と逆転した。
生徒用モバイルICT端末の活用における課題を尋ねたところ（複数回答）、「教員の活用スキルの引き上げ」（83.8％）、「生徒の情報モラルの向上」（67.6％）が上位を占めている。一方で、「ネットワーク環境の整備」（44.5％）は前年度から微減となり、通信品質については今後もさらなる向上が求められていることが明らかになった。
ICT活用の必要性を感じるポイントを尋ねた質問（複数回答）では、「校務負担の軽減」（78.2％）、「教材のペーパーレス化」（74.3％）が前年に続いて上位となっている。一方で、新型コロナ禍で需要が高まっていた「オンライン遠隔授業」（43.3％）は、2023年度の調査結果と比較して10ポイント以上減少している。また、今回の調査から加わった「情報・探究などの授業」は64.6％と、大きな需要が集まった。
生徒用モバイルICT端末の活用状況を尋ねたところ、「十分活用できている」（13.1％）と「まあまあ活用できている」（62.0％）を合わせた割合は4分の3と、前年の傾向とほぼ同様となっている。
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