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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

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EdTechエンジニアによる「The Bett Show 2020」レポート

世界最大級のEdTechイベント「The Bett Show」とは? リクルートのAIエンジニアが会場で感じたこと

EdTechエンジニアによる「The Bett Show 2020」レポート 第1回

 毎年イギリスで開催される、世界最大級のEdTech国際コンベンション「The Bett Show」。本連載では、オンライン学習サービス「スタディサプリ」の開発に携わったエンジニアの方による「The Bett Show 2020」のレポートをお送りします。第1回はイベントの概要について説明します。(編集部)

 本稿はリクルートテクノロジーズのブログに掲載された内容を再編集の上、転載したものです。

世界最大級のEdTechコンベンション「The Bett Show」

 リクルートの新技術開拓部門「アドバンスドテクノロジーラボ」の塩澤です。

 教育を巡るさまざまな課題をテクノロジーによって解決へとつなげる「EdTech(エドテック)」は、近年日本のテクノロジー業界でも注目が高まっています。また、教育現場でもプログラミング教育の必修化などを背景に「教育×テクノロジー」への関心が高まっており、今後の動向が注目されています。

 また、昨今の新型コロナウイルスによる影響で、日本でもオンライン授業を本格的に開始している学校が出てきました。ここへきて、ITを活用した教育現場の改革を身近に感じている方が多いのではないかと推測します。

 そうしたEdTechの世界最大級の国際コンベンションである「The Bett Show(以下、BETT SHOW)」が、今年1月にイギリス・ロンドンにて開催されました。私も視察の機会に恵まれたため、世界各国の企業・政府が推進しているEdTechの最新動向や、そこから見えてきた日本のEdTechの今後の可能性などをレポートしたいと思います。

 なお、8月28日時点で、イギリス政府のビジネスイベント再開方針発表を受け、次回のBETT SHOWは、2021年1月20日~22日に開催予定で準備を進める旨の広報がされています。詳細は、イベントホームページで随時ご確認ください。

会場となった「エクセル展覧会センター」
会場となった「エクセル展覧会センター」

いま、世界が教育のデジタル変革に本気になっている

 私が「EdTech」と「BETT SHOW」に興味を持った背景は、2017年に遡ります。リクルートが展開する学習アプリ「スタディサプリ」のAI技術開発に携わったことで、「教育×テクノロジー」の可能性に強い関心を抱くようになりました。例えば、いま教育を巡る問題として、裕福で子どもに投資できる資金力があるほど子どもに良い教育を受けさせることができ、学力が上がる傾向が示唆されるという研究結果が存在しています。このように、経済力によって学力・学歴に差が生まれてしまう現状をテクノロジーによって是正できないか。これが、私がEdTechを勉強したいと考えたきっかけです。

 BETT SHOWでは各国がブースを出して自国の取り組みや企業の紹介をしていましたが、中でも印象的だったのは、BETT SHOWの開催地であるイギリスのブースでした。日本の文部科学省にあたるイギリス教育省がブースを展開し、国として教育のデジタル化の支援に力を入れている印象で、通信網やパソコンなどのデバイスといったデジタル教育環境の整備に税金を投入しているほか、EdTech推進のカギを握っている教育者のITリテラシーの向上にも、国を挙げて取り組んでいるようでした。あわせて環境、教員、教材といった全方位に力を入れることでEdTechを推進するケーススタディを蓄積し、その成功モデルをグローバルに展開しようとしているのではないか、という印象も受けました。

イギリス教育省のブース
イギリス教育省のブース

 なぜ世界中がEdTechの推進に躍起になっているのか。それは、会場内のアリーナで行われた教育関係者やEdTech企業の講演から分かってきました。いま世界中では、ビッグデータ、AI、ロボティクスなどのテクノロジーによってデジタルトランスフォーメーションが進み、私たちの働き方や仕事のあり方、世の中に提供すべき価値観などが変わりつつあります。このような社会の中で、いまの子どもたちが大人になったときにどう生きていけばいいのか。そのために必要なスキルは何かと考えることを、重要な課題に挙げていました。世界では、テクノロジーによって子どもたちの学びをどう変革するかを、官民一体となって考えているのです。

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BETT SHOWで印象的だった技術テーマ

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この記事の著者

塩澤 繁(株式会社リクルート)(シオザワ シゲル)

 外資系、日系金融機関でIT、新規事業の立ち上げを担当。2008年にリクルートへ入社。プロジェクトマネジメント、海外拠点立ち上げに従事後、新技術開拓部門に異動。これまで、ウェアラブルデバイス、エッジデバイス、ロボット、自然言語処理、AIを担当し、現在は、エドテック、リテールテック、業務効率化のAI...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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