決勝大会では、スイッチエデュケーション代表取締役の小室真紀氏、プロキッズ代表取締役の原正幸氏、角川ドワンゴ学園N高等学校のキャリア開発部ブログラミング教育課長である吉村総一郎氏の3人が審査を担当した。
8月4日、「Maker Faire Tokyo 2019」の会場中にある「Make: Classroom」で決勝大会が開催され、一次審査を勝ち抜いたファイナリスト9組によるプレゼンテーションが行われた。会期中、決勝に進んだ9作品はスイッチエデュケーションのブースに展示され、来場者による人気投票も行われていた。この人気投票にくわえ、決勝大会でのプレゼンテーション、さらに3人の審査員による評価によって審査が行われ、その場でグランプリ、優秀賞、特別賞が決定した。
いずれもアイデアが光る力作ぞろいの中、グランプリ1名、優秀賞2名、特別賞6名が決定した。以下、順に紹介していく。
グランプリは妹のために作ったリアルな「ちんあなご」
「ちんあなご」作者:ひかるさん/Young Maker部門
グランプリに選ばれたのは、Young Maker部門のひかるさんによる「ちんあなご」だ。名前のとおり、画用紙で作ったちんあなごが上下左右にリアルに動くというもので、「ちんあなごが好きな妹のために作った」という兄妹愛あふれる作品だ。
ひかるさんは、制作したきっかけから、工夫した点、苦労した部分などを約3分間にわたって堂々と発表した。「ちんあなごがスムーズに曲がるように、複数か所に切り込みを入れ、糸を入れることで、人間の関節のようになるように目指した」という。サーボモーターを2つ使い、ちんあなごを曲げる動きと、上下に動かすためと使い分けている点もポイントだ。
ちんあなご好きの妹さんが、実演デモを披露。手前のつまみを操作すると、にょろにょろとちんあなごが動くのが楽しい。
審査員からは「ちんあなごの動きが非常にリアルで、機械的ではない動きを再現したところが素晴らしい。また、妹のために作ったという点もよかった」と、評価が贈られた。
優秀賞は、オリジナリティー光る2つのゲーム
「MICRO:BIT BIRD SHOOTING」作者:tktk360さん/一般部門
micro:bitで制作した光線銃型コントローラとシューティングゲームを発表したtktk360さん。プレゼンテーションでは、この光線銃を使い、画面の中のキャラクターを動かして説明を行っていた。
赤外線LEDとゲーム機「WiiU」の赤外線コントローラで、光線銃のシステムを実現している。「昔懐かしい光線銃のゲームを再現したかった」として、画面のキャラクターを撃って楽しむシューティングゲームに仕上げていた。
「狙え!ゴミ箱」作者:NAGIさん/Young Maker部門
「面倒なゴミ捨てを大好きなゲームにしてみました!」と、元気なプレゼンテーションを行っていた男子2人組のユニット。自動で動き回るゴミ箱へ、制限時間内にどれだけゴミを投げ入れるか競うことができる。デザイン性もよく、身近なものもアイデア次第では楽しい発明になるという好例だ。
micro:bitの明るさセンサーを使い、ゴミが入った時の明るさを判定し、内ブタが開閉する仕組みになっている。