エー・トゥー・ゼットは、日本で暮らす所属ALT（Assistant Language Teacher）や外国人語学講師を対象にした、アンケート調査の結果を1月11日に発表した。同調査は、2022年8月10日～9月10日の期間に行われ、62名から回答を得ている。
調査対象者に、日本人が語学を学ぶ際に優れていると思う点を尋ねたところ（複数回答）、「真面目さ」が約半数を占めてもっとも多く、「積極性」が約35％でそれに続いた。そのほか、フリーコメントでは「文化の理解」「マインドセット」といった回答も寄せられている。
日本人が語学を学ぶ際に不足しており、身につけてほしいと思うものを尋ねた質問（複数回答）では、「積極性」「音感」が上位を占めた。フリーコメントでは、「人前で失敗しても大丈夫なこと、間違えても相手を貶めないこと」「プロセスの一部として、間違いを犯す／受け入れる意欲があること」「知識を実践する機会をつくる」「家庭などで日常的に実践する」といった回答が多く寄せられている。
日本人の語学学習の障壁としては（複数回答）、「学ぶ目的がない」が約60％で最多となり、「学びが継続しない」が約半数でそれに続いた。フリーコメントでも、「コミュニケーションツールとして外国語を学ぼうとしない」「聞いて、読んで、考えるのではなく、他人が答えを教えてくれたり、翻訳してくれたりすることに依存している」といった意見が寄せられたほか、「日常生活で他の言語に触れる機会が少ない」「モチベーションを維持し、勉強を実用や興味に結びつけることができていない」といった指摘も寄せられている。
なぜ日本を選んだのかを尋ねたところ（複数回答）、「文化・歴史が好きだから」が約7割でもっとも多く、「安全だから」「国民性が好きだから」がそれに続いた。フリーコメントでは、「自分の国とは全く異なるように見える国や社会を体験したかったから」といった回答もみられる。
日本で講師を行う上で、期待していることを尋ねた質問（複数回答）では、「安心・安定の生活基盤ができる」が約65％で最多となり、以下「能力が上がる」「キャリアを積める」「十分な給与がもらえる」が続いている。
同社の本社がある長野県に居住している語学講師に、長野県を選んだ理由を尋ねたところ（複数回答）、「自然など土地が好きだから」が約6割でもっとも多く、フリーコメントでは「八ヶ岳」「松本が大好き」といった、長野県の自然に惹かれて選んだという回答が多く寄せられた。
外国語を教える上で、語学以外に必要なスキルとしては（複数回答）、「コミュニケーション力」が約9割で最多となり、以下「協調性」「積極性」が続いている。フリーコメントでは、「文化理解、忍耐力」「他者理解に関連するソフトスキル（例えば、生徒と信頼関係を築く能力）」「生徒の学習方法を確立し、やる気を起こさせることができる効果的な教師であること。語学の習得には数週間ではなく、長い時間がかかる」といった回答が寄せられた。
日本人の英語の講師や教員に期待することを尋ねたところ（複数回答）、「親しみやすいコミュニケーション」が約8割でもっとも多く、以下「新たな取り組みへの積極的な姿勢」「生徒への愛情」が続いている。フリーコメントでは、「外国人のアイデアを受け入れることができ、固定観念にとらわれない」「学習は楽しいものであるべきで、英語は試験を受けるためだけに使うものではないという認識」といった意見が寄せられた。
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