スパトレは、同社が東京都新宿区舟町に8月に開校した英語学童「atomico」において、「個性診断」に続き凸版印刷のAIツール「ID-Watchy Bio」を導入することを、10月18日に発表した。子どもの見守りの実施や、一人ひとりの個性に合わせた最適な学習指導の実現を目指す。
スパトレは、全国約400校8万人の児童生徒が利用するオンライン英語サービスを提供している。一方凸版印刷では、子どもの個性に合わせた教育の提供を目指し、2018年に子どもの適性を8つの脳力指標に分類する個性診断を開発した。
その活用範囲の拡大にあたり、両社は実証実験を行ってきた。2021年8月に実施した実証実験では、個性診断の結果に合わせた授業を受講したグループとそうでないグループでは、学習定着度に7倍の差があることが実証された。
この結果を受けて「atomico」では凸版印刷の個性診断を活用した「個性別英語トレーニング」を提供することとなった。
中期経営計画で、凸版印刷の以下の技術を「atomico」へ導入する。
1．個性診断
ハーバード大学のハワードガードナー博士が提唱した8つの脳力指標を始め、最新の心理学や脳科学の知見を集約し、早稲田大学の本田恵子教授の協力のもと開発された知能の発展度合いを可視化する。
2．「ID-Watchy Bio」
Bluetooth技術による位置情報とネットワークカメラによる映像データを組み合わせ、クラウド上で子どもたちの居場所を可視化できる。バイタルモニタービーコン「MEDiTAG」を子どもに装着することにより、脈拍や転倒検知、ストレス値などを計測し、子どもの急な体調不良の発見など、見守りに活用する。
個性診断の活用方法は以下の通り。
1．個性診断の実施
脳科学にもとづくアンケートに保護者が回答することで診断し、子どもの脳力を8つの指標で分析することで、子ども一人ひとりの個性に合わせた最適な学習指導を支援する。今回新たに「ID-Watchy Bio」を導入することにより、子ども本人の生体データおよび位置情報を取得し学童内での見守りに活用するほか、このデータをもとに個性診断の結果との関連を検証する。
2．個性別英語トレーニングの提供
「atomico」では、診断結果をもとに、子ども一人ひとりが自分に合った方法で英語を学習することができる。1日に25分の英語トレーニングを4回、異なる方法で提供する。同じ学習内容でも、「音楽・リズム」が得意な子どもは「歌やリズム」で英語を学び、「論理・数学」が得意な子どもは「数」を使って英語を学ぶなど、適性に応じた好きなことで英語を学習できる。
なお「atomico」では、凸版印刷の「ID-Watchy Bio」を活用した個性別英語トレーニングについて、在籍児童および新規に募集するモニターに対して実証実験を行う。実施場所は「atomico」（東京都新宿区舟町）で、「ID-Watchy Bio」で取得するデータと個性診断結果の関連を検証する目的で行われる。
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