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ブレインテック×EdTechの可能性

アタマの中身を「見える化」する技術――ブレインテックは教育にどんな変革をもたらすのか

ブレインテック×EdTechの可能性 第1回


 「ブレインテック」という言葉を聞いたことがありますか? まったく耳馴染みがない、という方が今はまだ大半かもしれません。しかし、そう遠くないうちに日本でも注目を集めることまちがいなしとみられています。「ブレインテック」の「ブレイン」は英語のBrain、「テック」はTechnologyですので、直訳すると「脳技術」。「脳技術」とだけ聞くと、脳がEdTechとどう関連するのか、と思われるかもしれませんが、本連載はそこのところ、アタマの中身を「見える化」する技術「ブレインテック」が教育をどう変えていくのか、を詳しくひもといていきます。

ブレインテックとは何か、なぜ今「脳」なのか

 人間の脳の中身を「見える化」しようとする技術は以前からいろいろありました。例えば、脳波や脳血流から脳がどのように活性化しているか探るといったものがあり、これらは医療現場で使われてきました。

EEGとは

 EEGはelectroencephalogramの略で、日本語では「脳波」と訳される。ヒト・動物の脳が行っている電気活動を、電極によって記録したもののこと。

MRIとは

 MRIはMagnetic Resonance Imagingの頭文字を取ったもので、日本語では「磁気共鳴画像」と訳される。MRI検査では、強力な磁石と電波を利用して、体の様々な断面画像を撮影する。

fMRIとは

 fMRIは上記のMRIに「機能的」という意味のfunctionalをつけたものである。MRIは脳の構造を測ることが可能であるが、fMRIではさらに脳の機能活動がどの部位で起きたかを画像化することができる。

NIRSとは

 正確にはNIRS脳計測装置といい、近赤外線を利用して大脳の活動状態を調べることのできる医療用検査機械を指す。NIRSはnear-infrared spectroscopyの略。

 生体情報を計測するセンサー技術やBluetoothなどの無線接続技術の向上により、脳計測機器も大型で高価なものばかりでなく、比較的安価で小型のウェアラブルツールも市場に出回るようになってきました。

 「ブレインテック」はその流れの延長線上にあるもので、脳を鍛える最新のソリューション群の総称です。最新技術の力を借りて脳の動きを「見える化」し、その見えた脳の動き・反応データを用いて、これまで以上に脳を効率的に鍛え、脳の持つ力を最大限発揮させよう、というものです。

 例えば、ブレインテックで脳波を見える化し、最も脳が休まっているタイミングで入眠するようコントロールすれば、それは最高の睡眠体験となるでしょう。こうした取り組みはスリープテックなどと呼ばれます。また眠り以外でも、心身の安定は脳が司っている面が大きいので、脳を見える化することは、安静や健康を得るための多様なアプローチの基礎となりえます(ヘルステック)。

 さらには、保険分野にテクノロジーを活用しようというインステック(InsTech)もありますが、例えば、脳の状態が長期にわたって安定している人は事故なども起こしにくい、として保険料を積極的に下げる、といった「攻めの」インステックも、ブレインテックと掛け合わせることにより考えられそうです。

 企業のマーケティングの分野では既に、自社の広告宣伝に対する消費者の脳の反応をみることで、アンケートやインタビューなどよりはるかにダイレクトに、自社に対する好悪感情を見ることができるニューロマーケティングという手法が少しずつ広まっています。

 このように、ブレインテックで得られるデータや知見は極めて多くの分野で活かすことができるものだということがお解りいただけると思います。しかし、そのなかでも本命の一つといえるであろう分野は、やはり「教育」です。

次のページ
教育とブレインテックの相性、そしてブレインテックに注目が集まる背景

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この記事の著者

株式会社メディアシーク(カブシキカイシャ メディアシーク)

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