日本女子大学は、5月17日に文部科学省が公表した「令和7年度科学研究費助成事業の配分について」の「研究者が所属する研究機関別採択率(令和7年度新規採択分)」において、全研究機関の中で2位、私立大学では1位(採択率48.6%、新規採択件数36件)となった。
科学研究費助成事業は、人文学・社会科学から自然科学まですべての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる独創的・先駆的な「学術研究(研究者の自由な発想に基づく研究)」を対象とする「競争的研究費」のこと。専門分野の近い複数の研究者による審査である「ピアレビュー」という方式によって、独立行政法人日本学術振興会および文部科学省の審査を経て、その配分が決定されている。
同学は、7学部16学科および6研究科17専攻を有する総合大学として、幅広い研究活動を展開している。2021年に策定した「研究Vision」においては「文理融合の研究の推進による新たな研究分野を創成し、学術資源の発信と研究拠点としての機能強化を図る」や「次世代を担う女性研究者の支援、並びに若手研究者の育成の推進」など、5つの重点項目を掲げている。これらの方針のもと、研究者の育成に取り組むとともに地域社会や産業界が抱える課題の解決に寄与する研究を推進し、優れた研究成果を社会に還元することを目指している。今回の私立大学1位という結果は、中規模の総合大学でありながら、同学の各研究の質の高さが評価された結果であると受け止めている。
創立120周年を機に「学部・学科再編」を伴う大学改革を推し進めている同学では、文理融合の研究環境を活かし、今後も質の高い研究活動を継続していく。
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