タイプティーは、子どもたちの創造力と学びを支援する生成AI学習ツール「ピースAI(PeaceAI)」の正式提供を、6月に開始した。

「ピースAI」は、小学生・中学生をおもな対象とするクラウドベースの学習支援プラットフォーム。児童生徒がAIと安全に関われるよう設計されており、学校・教育委員会単位で導入して、教員による管理のもとで安心して利用できる。また、導入時は資料・利用規約をダウンロードして確認してから、オンラインまたは対面による説明会に参加し、さらにガイドライン理解度確認のテスト(所要10分)に合格する必要がある。
児童生徒が安全に使えるようにする仕組みとしては、キーワードと文脈の二重フィルタリングによって、不適切な質問や回答を自動でブロックする機能のほか、問題発言の累積によって自動的に利用停止される利用凍結機能を搭載する。なお利用凍結は、教員により解除可能となっている。
授業での利用を容易にする仕組みとしては、ふりがな自動表示や音声読み上げに対応しており、低学年や読み書きが苦手な子どもでも利用しやすい。授業時間に合わせて利用時間を簡単に設定できる「今から○分」ボタンや、複数のクラスを一括して管理でき、専科の教員にも対応するクラス管理機能も備えている。
さらに、画像のアップロードやカメラによる画像入力にも対応し、図形や手書き文字も入力できる。DALL・Eによる画像生成も可能なほか、GPT-4.1 Nanoモデルを使用しつつ、学習には一切利用されないAPI経由での使用なため、プライバシーが確保される。
あわせて、児童生徒個人の情報は原則として収集せず、教員が発行するID・パスワードで管理する。チャット履歴・利用ログは年度末に自動削除されるほか、SSL暗号化、アクセス制限、不正アクセス検知といった安全対策も実施される。
なお、未成年の利用にあたっては保護者の同意が必要で、著作権は原則として利用者本人に帰属する。AI出力の正確性は保証されず、鵜呑みにしない利用が求められる。保護者からの問い合わせは、原則学校経由での受付となる。
提供対象は、全国の小中学校など学校コードが割り当てられている教育機関で、Windows/Chromebook/iPadといった、GIGA端末に対応している。
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