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自分の意思で学校に行かないことを前向きに選ぶ「積極的不登校」、不登校経験者の約半数が好意的に評価【プレマシード調査】

2025/06/05 14:20

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　プレマシードは、コロナ禍に小・中・高校生だった人と大学生以上だった人を対象に実施した、「コロナ禍の学齢別不登校経験とその理由に関する調査」の結果を6月4日に発表した。同調査は、4月8日〜17日の期間に行われ、300名ずつ計600名から回答を得ている。

　同社は、通信制高校やサポート校、技能連携校、高等専修学校を多様な角度から紹介するポータルサイト「Go通信制高校」を運営している。

　調査対象者に、「積極的不登校」という言葉を知っているかを尋ねたところ、「知っている」という回答は15.0％だった。コロナ禍の学齢／不登校経験別でみると、小・中・高校生／不登校経験ありは「知っている」の割合が37.5％となり、とりわけ高い。

　「積極的不登校」を、自身の意思で「学校に行かない」と前向きに選ぶことであると説明した上で、「積極的不登校」についてどう思うかを尋ねた質問では、「とてもよいと思う」（7.8％）と「よいと思う」（25.2％）を合わせた割合が33.0％となった。

　一方で、コロナ禍の学齢／不登校経験別でみると、小・中・高校生／不登校経験ありでは「とてもよいと思う」と「よいと思う」の合計が50.1％、大学生以上／不登校経験ありでは49.2％と、不登校経験者は積極的不登校を好意的に捉えている。

　学校の通い方として、自身の考え方にもっともあてはまるものとしては、「無理して通うべきではない」が69.0％、「多少のことは我慢して通うべき」が31.0％となっている。コロナ禍の学齢／不登校経験別でみると、小・中・高校生／不登校経験ありでは「多少のことは我慢して通うべき」が37.5％と、全体の割合よりも高かった。

　中学と高校での学びについて、自身の考えにあてはまるものを尋ねたところ、「【中学】での5教科は大切だと思う」の項目では、「とてもそう思う」と「ややそう思う」を合わせた割合が77.8％でもっとも高い。以下、「【高校】での5教科は大切だと思う」（71.2％）、「【中学】での（音楽、美術、保健体育、技術・家庭科などの）副教科は大切だと思う」（64.7％）､「【高校】での学びに満足している」（61.8％）が続いている。

　学校における5教科の勉強は、何のためだと考えるかを尋ねた質問（複数回答）では、「一般教養を養うため」（57.3％）が最多となった。続いて、「将来の夢を叶えるために必要な学力を身に付けるため」が36.5％､「興味のある分野を見つけるため」が33.7％､「卒業する資格を得るため」が31.3％という結果になった。

　高校での学びを想定した上で、「学びたい場所」にあてはまるものとしては（複数回答）、「自分の好きなことや追求したい課目をより学ぶことができる」（45.0％）がもっとも多った。以下、「自分の学力や目的に合わせたサポートがある」（33.2％）､「自分の居場所だと感じる場所である」（32.7％）が続いている。

　通信制高校について、知っていることを尋ねたところ（複数回答）、「通学する日、オンラインで学ぶ日を自身の都合や心身の調子に合わせて決めることができる」（23.3％）が最多となった。以降、「5教科以外にも、eスポーツやK-POP、ネイルなど興味のある分野が学べる」（22.0％）､「クラスでの授業のほか、少人数、個別指導、オンライン、訪問型など自分に合わせた学習スタイルを選べる」（20.5％）がそれに続いた。コロナ禍の学齢／不登校経験別でみると、小・中・高校生／不登校経験ありでは「大学生などの歳の近い大人や社会経験のある教員も多い」が42.5％、「5教科以外にも、eスポーツやK-POP、ネイルなど興味のある分野が学べる」と「通信制高校の生徒は近年増加している」がどちらも38.8％、「通学する日、オンラインで学ぶ日を自身の都合や心身の調子に合わせて決めることができる」が37.5％と総じて高く、通信制高校への理解の深さがうかがえる。

　自身が不登校になった際に、心配なこと（不登校の経験がある人は、その際に心配だったこと）を尋ねた質問（複数回答）では、「学力低下」（38.2％）がもっとも多く、「社会性を獲得できない」（38.0％）､「進学できるか」「体調やメンタルの不調」（どちらも35.0％）がそれに続いた。コロナ禍の学齢／不登校経験別でみると、小・中・高校生／不登校経験ありでは「体調やメンタルの不調」「社会性を獲得できない」「進学できるか」がそれぞれ50％超に達している。

　自身が不登校になった場合、どのようなサポートを望むか（不登校の経験がある人は、その際に必要だったこと）を尋ねたところ（複数回答）、「居場所の確保」（39.0％）、「学習支援」（38.5％）､「親・大人の理解」（37.7％）､「高卒認定試験などの情報提供」（31.2％）が上位を占めた。コロナ禍の学齢／不登校経験別でみると、小・中・高校生／不登校経験ありでは「親・大人の理解」と「高卒認定試験などの情報提供」が50.0％に達し、全体と比べると特に「高卒認定試験等の情報提供」を望む声が多い。