すららネットは、同社が公立小学校に提供している「すららドリル」において、教育同人社のプレテストを搭載し、4月1日に提供を開始する。
「すららドリル」は、児童一人ひとりの理解度に応じて学習を進められる無学年式の学習システム。学年の枠を超えて必要な内容にさかのぼりながら学習できるため、基礎の定着を図りながら個別最適な学習環境を提供する。一方で、学校現場では「教科書に完全準拠したテストで到達度を評価したい」という要望が強く寄せられていた。
教育同人社は、教科書に完全準拠した評価教材を、プレテストとワークテストを連動させて発刊しており、現在はおもに紙媒体で提供している。このプレテストをWeb形式で提供することで、採点業務の負担軽減や帳票管理の簡略化といった新たな価値を生み出す。
すららネットは、学校のニーズに応じたテストを提供することで、双方の顧客に対する付加価値の向上が期待できることから、今回の協業に至った。
プレテストを受けることで、児童は成績評価の対象となるワークテストに向けた準備を十分に行え、自信を持って取り組めるようになると言われている。しかしこれまで時間の制約から、学校での実施が難しい状況となっていた。
そこで「すららドリル」にプレテストを搭載し、自宅などでも実施できるようにすることで、学習機会の拡充へとつなげる。また自宅で実施する場合には、紙の場合、保護者が丸つけなどを負担することが課題とされていたが、その負担も軽減できる。
さらに、プレテストの結果は「すららドリル」の体系学習の仕組みと連携し、過去の学習内容にさかのぼって学べるため、つまずきを解消しながら着実に理解を深められる。学習内容をしっかりと定着させてからワークテストに臨むことで結果につながり、それによって児童の学習意欲の向上につながることが期待できる。
「すららドリル」に搭載するプレテストの特徴
今回プレテストを搭載するにあたり、教育同人社が「すららドリル」用に新たに問題を開発した。このプレテストは教育同人社の算数ワークテストと連動しており、「すららドリル」と「教育同人社テスト」をあわせることでプレテストの効果が最大化される。
搭載するプレテストは、小学校算数の教科書（1～6年生、6種類の教科書対応）に完全準拠しており、約10分で児童の到達度を測定できる。アセスメント機能に加え、児童が間違えた問題に関連する「すららドリル」の単元を学習カリキュラムとして自動で設定し、復習を効果的に進められる仕組みが整っている。また、単元別の結果帳票を簡単に出力できるため、教員が児童の学習進捗を把握しやすくなり、指導の最適化もサポートする。
今回の取り組みでは、まず初めに小学校算数の提供を開始し、その後ほかの科目への展開も視野に入れている。また、学校や教育委員会との連携を強化し、GIGAスクール構想との親和性を高めながら全国の公立小学校への普及を目指す。
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