ティーファブワークスは、授業で活用できる「カメラ対応AkaDako生成AI」β版を、Scratch互換環境(Xcratch、Stretch3)向けにリリースすることを、3月16日に発表した。あわせて、同製品を無料で利用できる第1期パイロット校を4月11日まで募集している。
「カメラ対応AkaDako生成AI」β版は、Scratchと組み合わせることでWebカメラの映像に対する回答を返すサービス。ScratchでWebカメラの映像をステージに表示してから、このステージについて「カメラ対応AkaDako生成AI」に質問すると回答を返してくれる。授業では、この機能を活用してさまざまなアプリが開発できる。


また、フィジカルコンピューティング教材「AkaDako」の各種機能と組み合わせると、回答を遠隔地に伝えたり、センサー・アクチュエータと連動させたりすることが可能となる。
同製品の利用には事前申し込みが必要となっており、ティーファブワークスは4月11日までの期間、「カメラ対応AkaDako生成AI」β版の学校・自治体向け第1期パイロット校を募集している。
パイロット校に対しては、2024年12月に文部科学省が発表した「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」に沿う形で、教員の指導の下で活用できる環境を提供する。

対象学年は小学5年生以上で、18歳以下の場合は、生成AIについての保護者の許諾が必要。申し込みを行った場合は「AkaDako生成AI」パイロット校一覧にて学校名(または自治体名)が公表される。また、簡単なレポートによる実践結果のフィードバックが求められる。
利用料金は無料で、利用可能期間は2025年6月1日〜2026年3月31日。
今回リリースした「カメラ対応AkaDako生成AI」のβ版は、文部科学省の「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」に準拠している。生成AIアプリの開発には、生成AIのAPIにアクセスするためのAPIキーが必要となるが、同製品では、「AkaDako」のデバイス自体をAPIキーの代わりとし、児童生徒がAPIキーを意識せずに生成AI活用アプリを開発できるようにした。
また、「AWS Bedrock」の採用によりプライバシー対策・セキュリティ対策などの安全性を確保するとともに、多様なLLM(大規模言語モデル)に切り替え可能なシステム設計になっている。スタート段階では、画像+テキストのマルチモーダル処理が高速に行える「Amazon Nova Lite」を採用しており、今後はLLMの動向にあわせて適切なモデルに切り替えるという。
そのほか、利用制御やログ閲覧など教師の管理下で活用ができる管理機能を提供し、授業での安全な活用を推進のため教員向けのオンライン研修も実施する。
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