AI教材「atama＋」の大学における入学前教育への活用、立命館大学など10大学30学部以上に拡大

　atama plusは、同社の提供するAI教材「atama＋（アタマプラス）」の大学入学前教育での活用が、立命館大学など10大学30学部以上に拡がっていることを、2月28日に発表した。

　近年、「年内入試」と呼ばれる総合型選抜や学校推薦型選抜を経て入学する学生が増えており、このような入試形式では合格から入学までに時間があるため、学部の学びにスムーズに接続すべく「入学前教育」を取り入れる大学が増えている。「入学前教育」では、入学後に専攻する学問分野を学ぶ上で必要な学力の習得に向けて、高校の既習範囲の復習や専門知識の予習が行われる。

　同社は、入学前教育への注目が集まる中にあって、学部での学びに必要となる基礎学力の習得を目的に「atama＋」を提供している。対象となる入学生は、約3か月にわたって学部が指定した単元を「atama＋」で自立的に学習し、理解度に応じてレコメンドされる講義動画や演習問題などに取り組むことによって、入学後に必要な基礎学力を習得する。

　一方、大学側は学生一人ひとりの学習の進捗だけでなく、得意・苦手な単元や学習時間などの取り組み状況をデータで確認できるため、入学後のフォローにつなげられる。

　「atama＋」は、2022年度に立命館大学で導入されて以降、青山学院大学、龍谷大学、立命館アジア太平洋大学といった10大学以上で導入されている。さらに薬学部や理工学部などの理系学部から、経済学部や心理学部などの文系学部、データサイエンス学部やスポーツ健康科学部といった文理の枠にとらわれない学部まで、30以上の学部で活用されている。

　「atama＋」を導入した大学からは、「AIが個別にカリキュラムを作ってくれるので、高校での履修状況が異なる個々の合格者に合わせた学習ができる」「学習状況が可視化されるので、入学後の学びと連動させながら振り返りできる」「学科ごとに学習内容をカスタマイズできる」といったコメントが寄せられている。

　なお、大学における「atama＋」の活用方法としては主に3つある。入試利用としては、学部・学科で必要となる単元の習得・学習状況を、総合型選抜などの出願資格とする例。入学前教育としては、学部・学科が指定する単元を学習することによる、入学後の学びに不可欠な基礎学力の習得を支援する例。初年次教育としては、学部・学科の講義受講に際して必要な基礎学力の習得を支援する例がある。