デジタル人材共創連盟は、日本の情報教育の出口となることを目的とした第1回デジタル学園祭「全国情報教育コンテスト(全情コン)」の最終審査会を、11月23日にSHIBUYA QWS(東京都渋谷区)にて開催した。
同コンテストは、経済産業省がデジタル関連部活支援の在り方に関する検討会において取りまとめた「Society5.0を見据えた中高生等のデジタル関連活動支援の在り方提言」に基づいて開催。2025年大阪・関西万博のアクションプランにも盛り込まれ、万博会場での開催も予定されている。情報教育で学んだことのアウトプットとなるコンテストでもあることから、文部科学省の高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)の成果発表の場としての活用も期待される。
SHIBUYA QWSで開催された最終審査会は、来賓として経済産業省 大臣官房 サイバーセキュリティ・情報化審議官 商務情報政策局 情報政策統括調整官の西村秀隆氏、文部科学省 初等中等教育局 学校デジタル化プロジェクトチーム 情報教育振興室 室長補佐の川口貴大氏を迎え、渋谷区長の長谷部健氏による開会の挨拶で幕を開けた。
その後に行われた、ファイナリスト10チームによるプレゼンテーションでは、AIやデータサイエンスを活用して課題解決を目指した作品や、地域社会のDX推進に貢献する提案といった、多岐にわたる個性豊かで可能性にあふれた内容が発表された。審査員から鋭い質問が飛ぶ場面もあり、生徒たちの知識や対応力の高さが光るシーンもみられた。
10チームの中から、審査を経てグランプリに選ばれたのは、名古屋大学教育学部附属中・高等学校のチーム「redapple」が開発したアプリ「Chappy(チャッピー)」。同アプリは、1人で黙々とテスト勉強していると飽きてしまう、なかなかやる気がないといった悩みを解決すべく開発されており、キャラクターがクイズ形式で出題・解説をしてくれるなど、楽しく学べる要素を取り入れている。赤線モード(赤線を自分で引いたところを重視して問題が出るモード)や、キャラクターとの関係性(親・友だち・先生)、方言(関⻄弁・関東弁・東北弁・九州弁)、性格(面白い・厳しい・優しい)を設定できる。
なお、第2回は2025年3月22日の開催が決定しており、優秀作品は、2025年7月に大阪・関西万博のメッセ会場に展示される予定。
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